• 設計

    VUILD株式会社

  • 施工

    VUILD株式会社、ジャパンライフ

  • 構造

    yasuhirokaneda STRUCTURE

  • 防音設計

    VUILD株式会社

  • 照明設計

    VUILD株式会社

  • 金物

    株式会社ヒラミヤ

  • 建物面積

    499㎡

  • 延べ床面積

    215.69㎡

  • 最高高さ

    3.18m

  • 主要用途

    オフィス

  • 場所

    東京都目黒区大橋

  • 竣工

    2020年8月

  • 撮影

    黒部駿人

都内にある共創型デザインファームの新オフィスの計画である。原状回復が求められる15m四方のビルの1室を、躯体工事を最小限にして改修を行った。求められた4つの居場所『①プロジェクト共創スペース』『②オンライン発信可能な会議スペース』『③リラックススペース』『④個人集中スペース』を、可変する動的な壁と表裏をもつ静的な壁の、2種類をつくることで、ゆるやかに連関しあう場所となるよう考えた。

①のスペースには、細胞のように可変・合体・分裂する高さ1.8mのパーティションを9台設置した。シンプルなシザー機構のこのパーティションは、プロジェクトの規模やタイムスケジュールにあわせて、伸縮する。空間を圧迫しないよう楕円形状の有孔壁面とし、それらが配置を変えることで草原のようなオフィススケープを作り出すことを目指した。プロジェクトと実空間が一体となり変化し続けるスペースとなっていくことに期待したい。

②~④のスペースは、オフィス空間の中心に内と外をつくることで、異なる機能を持つ場を共存させることができないか考えた。内側は遮音性の高い会議スペースとし、外側は階段状のボックスを椅子や机、収納として個人利用できる居場所とした。階段状シェルの構造体は、構造・材料コスト・組立プロセスの観点から、『まれびとの家』で用いられた構法と、『屋久島地杉のパビリオン』で用いられた構法のハイブリットで構成される運びとなった。