• 設計

    VUILD株式会社

  • 施工

    VUILD株式会社、株式会社昭和クリエイト

  • 構造

    yasuhirokaneda STRUCTURE

  • 防音設計

    株式会社昭和クリエイト

  • 照明設計

    TILe

  • 竣工

    2020年9月

  • 撮影

    黒部駿人(竣工)、池田礼(工場組立)

都内某所にある音楽配信スタジオの計画である。

通常スタジオは、主に防音・吸音性能が求めれることが多いが、この計画では空間的反響を加味した「生の音」を収録したいとの要望から、吸音と反射音のバランスがとれた音響空間が求められた。適切な反響音を得るため、室内を不整形な曲面形状を持つ離散的な六角形の反射板で構成し、音をランダムな角度で反射できるものとした。一部の音は曲面に開けられたVOIDから、反射板の裏に設置された吸音材により減衰される。

これら反射板とVOIDのバランスを調整することで、心地よい反響音の得られる音響空間となった。全体形状は、物理演算シミュレーションによるトポロジックな操作をGrasshopperで実装し決定している。
音響空間が納まる空間の平断面情報を与えれば、その情報から不整形な音響空間が立ち上がり、その空間の音響性能を高める反射板の加工データが自動的に作成される。

反射板は厚さ36mmの杉板CLTから角度や大きさの異なる603枚の六角形パネルで構成され、5軸CNCミリングマシーン「BIESSE」を用いて高い精度で加工された。照明計画は、機能的な役割を持つ天井からのスポットライトと、空間演出的な床埋込照明で構成される。

床埋込照明は六角形の反射板を模した形状で計画し、壁・天井の反射板をムラなく照らすことができる。また、照明器具はLIVE配信の演出のため、カラーコントロール可能な製品を選定している。